光のどけき春の日に。

関西発、ゆるゆる登山。

西穂独標 〜神様からのギフト(day2)

こんにちは。

本日07/17ですが、明け方から台風のせいで大雨だったりして、実はこの文章を書きかけたのが11時位なんですけど、まあまあ雨が降ってたりしますが、そろそろ映画でも見に行こうかと思ってたりです。

さて、07/10の朝、5時出発です。
前日はチェックインしてコンビニで買ったご飯を食べて、寝るだけって感じだったのですが、07/10の朝はシャワーを浴びて、軽く食べて出発です。

ここから休憩込みで4時間半…、5時間くらいかな。


昨夜は到着が遅く、チェックインを急いでたのでお宿の外観の写真が撮れなかったので、いまさらではあるけど、撮ってみる。

彦根ICから高速に乗ると、ちょうど正面に伊吹山が見えてきました。
高速から暫く伊吹山を眺めながら走ってたんですけど、明らかにガスっていたり、空も雲が厚かったりで、正直、あまり天気は良い状態ではありませんでした。

まあ、一週間前の天気予報よりかは、雨ではないだけマシかもしれませんが。

彦根ICから米原名神高速道路に乗り換えまして、ここから東北北陸道に乗り換え、どんどんと北上していきます。

しかしこの高速、非常にトンネルが多い高速のようで、正直走っていて、あまり楽しい道ではない…。

更に徐々に標高を上げていく形になるんですけど、どんどんと高速道路自体がガスり始め、正直ちょっと走るのが怖いレベルになってきました。

…が!

なぜかひるがの高原SA直前ですっきりとガスが晴れてきました…!


彦根ICから約2時間っていうことで、7時過ぎにトイレ休憩も兼ねてひるがの高原SAに到着です。

ここから白山が見える…らしいのですが、手前の大日ヶ岳は見えるんですけど、結構厚い雲に隠れて今日は白山は見えませんでした。

…帰りに、またこのSAに寄ろう。

このSAからは30分程度で高速を降り、下道を通って高山市内へ。

事前に調べていたデイリーヤマザキ高山丹生川店で最終買い出しと休憩を兼ねて立ち寄りました。
時間的には8時20分くらいだったかと思われます。

それはそうと、看板の下に「最終コンビニ」の文字にちょっと笑ってしまったw

そして、このあたりまでくると、正直暑いくらいの、超良い天気となりました!
まさか朝の時点では、ここまでの天気になるとは思っていなかったので、嬉しい誤算でありました。
この分なら、本日に関しては北アルプスもなかなかの眺望も望めるのでは…という期待をし始める…w

そして、北アルプスへの最後の行程の目的地として、カーナビで「新穂高温泉」に設定。

時間としては10時くらいに、しらかば平駅の駐車場に到着しました。
第一駐車場からバス専用の駐車場を見てる図なんですけど、10時だと言うのに、バスは一台も停まっていませんでした。
まあ今日は平日だし、天気も直前まで分からなかったし、案外今日は穴場な一日となるか…?

そう言えば、一旦車で新穂高温泉駅まで行ったんですけど、あそこの最寄り駐車場って登山客は停められないんですね。
2kmくらい離れた所になら停められるらしいんですけど、ザック背負って2km歩くのは時間も体力も勿体ないので、しらかば平駅まで車で登ることになりました。

ちょっと下からロープウェイで登ってみたくもあったんですけどね。

第一駐車場は先着が10組くらいで、結構ガラガラでした。
きっと土日とか、夏休みとかはこんな光景見られないんでしょうねえ。

夏休みを外した計画を立てたものの、梅雨真っ最中っていう、どっちもどっちな感じではありましたが、今回に関しては大正解だったように思います。

何度も忘れ物チェックをし、しっくり車もロックし、ロープウェイ駅に向かいます。

歩きながら、ロープウェイ方向を見上げます。
一気にぐいっと登る感じなんだなあ…。
風は殆どないけど、ロープウェイ、揺れなきゃいいけど…。

 # 基本的に高いところは苦手です。


ビジターセンターを通り抜けます。
ここで最終のトイレをお借りしました。

ビジターセンターからしらかば平駅を見上げる。
向こうには夢にまで見たアルプスの山並み!
この晴天、テンションが俄然高まります。

しらかば平駅からビジターセンターを見下ろしてみる。
ここの温泉もちょっと興味があるんですけど、今回はスケジュールの関係上、ちょっと立ち寄るのが無理っぽいです。

ロープウェイの便待ちで駅構内をうろうろ。
今日の天気は…、うん、良さそうですね。
ここまでくると、今回の山行が成功を約束されたようで、ちょっと嬉しかったり。

あ、そう言えばチケットを買うときにザックの重さを計ってみたんですけど、なんか10kgくらいあったむみたい。

普段とそれほど変わらない重さなんですけど…、今回は小屋泊で荷物も少なめですむはずなんだけどなあ、これはちょっと重いよね。

平日でがらがらだったので、ちょっと油断してたんですけど、バスで一気に人がついたらしく、そこそこの人数の人が殺到してきたので、慌てて待機列に。

数分前までは自分たちだけだったんですけども。

事前の下調べで、行きは左側に陣取ると眺めが良いってことで、更に今回は二階部分の左側の先頭に陣取ることができました。

そしてロープウェイが動き出すと、いきなり槍ヶ岳でが見えた!
結構遠目ですけど、やっぱり槍ヶ岳の山容はすごく目を引きますよね。
しばらく夢中になって見てたんですけど、ふと現実に引き戻してくれるのが、鉄塔部通過時のロープウェイの揺れでした…!

こればっかりはやっぱり分かってても、ビビるもんはビビるんやで。

確か7分くらいだったかと思うんですが、結構長い時間に感じつつも、ロープウェイが山頂駅に着きました。

乗り込むときは、席取りに夢中だったので、ここに来てロープウェイの全容を撮ってみます。
葛城山金剛山もロープウェイは当然1階建てなので、やっぱり2階建てのロープウェイって珍しいよなあ。

ロープウェイの山頂駅に登山届ボックスがありました。
基本的に登山届は場所があれば出すことにしてるんですけど、なんかここには下山届ってものもあるらしいです。
帰りもちゃんと忘れないで出すようにしないと。

ロープウェイには1階2階も含めて、まあまあの人が乗っていたんですけど、実際に登山をするのは自分と相方のパーティのみでした。
ロープウェイ山頂駅屋上の展望デッキも見晴らしが良さそうで、ちょっと登ってみたかったんですが、今回は一旦パスで。
帰りに時間があれば、行ってみる、かも。
今回は、まず西穂山荘まで行かないと話にならないので、道を急ぎます。

山座同定用のプレートです。
こういうプレートがあれば非常に助かりますが、西穂山荘が右端にちらっとだけ載ってたましたね。
今日はここまで行きます。

最初は平坦で、おおよそ登山道らしくない道が続きました。
木道でしたし、ものすごく歩きやすかったのはいいけど、平坦なところが序盤にあるっていうことは、ラストがしんどいっていう話っすよね。

水芭蕉ですが…、もうほぼ見頃は終わった感じですね。

しばらく行くと、避難小屋的な建物が見えてきました。
中をふと覗くと、しばらく以上なレベルが使われていない感じの荒れ具合だったので、当然中には入らずにスルー、スルー。

…で、歩いてると森の隙間からちらりと山の頂きが。
まあ、これで何山か分かれば、もっと盛り上がるものもあったんでしょうけど。
興味や目的あるなしに関わらず、もうちょっと周辺の山も頭に入れておくべきだよな、とこのブログを書きながら、ちょっと反省。

山が見えたポイントから5分程度歩くと、西穂山荘が見えました。
ちょっとピントが手前に合っちゃってますが、このポイントからでも西穂山荘ははっきりと見ることができました。

ふと空を見上げると、ほんといい天気。
こんな日に来れて、ほんとに良かった。

さて、そろそろ登りがきつくなってきました。
序盤は平らな木道があり、その後登り返しの辛さの分だけ下ったんですけども、登ってる感じは出てきましたが、正直なところしんどいし歩きにくい。

なんかの花。
ピントがあってません。

そして、更に登りにくい道になる。
これを道と言っていいかは分からないけど、登山道としては歩きやすい方だとは思うんですけども…。

西穂山荘も近づいてきた頃、やたらと高い位置に標識があるのに気付きました。
標識には何より「冬季登山道」なんて書いてあったので、ちょっと道を間違ったのかと思ったりもしたんですが、これはきっと冬季の積雪時に合わせた標識の位置なんだと思うことにしました。

そして、やっと西穂山荘到着。
登り始めから、大体1時間半というところだったかと思います。
標準CT通りっていうところですかね。

それはそうと、なんか勝手なイメージで、登山道は山荘の正面につながってると思い込んでたので、余計に道を間違ったんだと思っちゃったんですよね…。

本日は平日ということもあり、山荘前にはそれほど人はいませんでした。
これくらいのほうが正直ちょっと落ち着きます。

山荘前のテント場も、まだこの時点では3張りくらいでした。
いつかはテントを担いでここに来たいなあ。

…テントを買うところからのスタートだけども。

この日は、煮炊きするものを一切持ってきていなかったので、山荘にてお昼ごはん。
名物の西穂ラーメンの醤油味です。
外界で食べるラーメンと比較するのは無意味だし、フェアではありませんけれども、それは差し引きとしても、十分に美味しいラーメンでした。
結構お腹も空いていたので、一気に食べてしまいました。
もう一杯頼めばよかったかも…!

山荘のレストルーム内。
左側の柱の向こうに自動販売機があり、コーラを売ってたので思わず買ってしまいました。
これがまた美味しかった…。
冷たく冷えたコーラ、これ以上旨いものはない。

さて、こちらが今回泊まった部屋です。
追加料金を払って個室にしていただきましたが、今から思うとこの日は宿泊してる人も少なくて、普通に黙ってても個室になったんじゃ…っていう気もしたりしなかったり。

そう言えば、この部屋には10番までの番号と、12番までの番号が壁に貼られていたんですけれど、繁忙期は多分その番号の数だけこの部屋に人が入ることになるんだろうなあと。

自分らみたいなぬるい登山客には無理な世界だわ…。
割と旅行気分なんで。

西穂山荘の1階には図書室もありましたが、概ね漫画でした。
イカロスの山とか、ちょっと読んでみたかったんですけども、またの機会にします。

晩ご飯が5時半からということで、このままだらだらしてもいいんですけど、折角なので丸山まで行ってみることにしました。

最初の岩場の登りが微妙にしんどいんですけど、ちょっと登ると結構いい景色が拝めます。
山荘のバックに焼岳、そしてそのバックに乗鞍岳
この山の連なり、北アルプスに来たんだなあ…っていう感じがしますよね。

岩場ゾーンをクリアすると、ちょっと平坦なところに出ます。
丸山までは、残りはこんな感じの道になります。
ハイマツが生い茂っていて、森林限界なんだなあ、ここと実感を深めます。

上高地方面ですね。
赤い部屋がなにやら有名なホテルとか。

丸山まで到達しました。
ここ、地味に360度パノラマなんですよね。
笠ヶ岳も見えるし、西穂も見えるし、焼岳、乗鞍岳明神岳なんかも綺麗によく見えます。
まだこの時間帯はちょっと山頂付近にはガスが残っていたんですけど、結構ガスは激しく動いてる感じでした。

うーん、焼岳。
北アルプスで唯一の火山っていうことらしいですけど、この山々の荒々しさって言うか、猛々しさって言うか、独特のものがあるなあって。
御嶽山の件があって、正直火山に登るのは怖いものがないとは言えば嘘になりますが、商事のところ、この山に惹かれている自分がいることは否定できませんでした。

いつか、チャンスがあれば…!

とは言え、今回の目的はこちらです。
西穂独標です。
頭がちょろっとだけしか見えてませんが、明日はここに登ります。
初めてのガレ場、うまくクリアできるかなあ。
独標の岩場、うまく登れるかなあ。
色んな不安はありました。
明日はどんな結果になろうと、決して無理はすまい。

小一時間ほど丸山で佇んでいたんですが、ご飯の時間も近づいてくるので、下山することにしました。
見れば見るほど、ガレ場の登りがきつそうで…。

それはそうと、この構図、結構好きだなあ。

何やら花が。
登ってくるときには気付かなったんだけども。

山荘前のテン場の脇に、まだちょっと雪が残っていました。
ざらざらの雪で、正直あまり手触りとしては良くなかったんですが、7月になってもまだ雪があることにちょっと感動してみたり。

そして晩ご飯。
各自時間になったら適当に行く感じかと思ってたんですが、なんと館内放送が入りました。

このご飯、多分チキンだと思うんですけど、さくさくな揚げ加減でものすごく美味しかったです。
これにプラスご飯とけんちん汁があったんですけど、けんちん汁がびっくりするくらい美味しかった。
普段、お味噌汁は苦手であまり飲まないんですけど、このけんちん汁はぐいぐい全部飲んじゃいましたよ。

このとき食堂に集まったのは多分全宿泊者だと思うんですけど、全部で6、7組っていうところでした。
同じテーブルに自分たちよりちょっと歳上な感じのご夫婦がいらっしゃったのですが、少しお話をさせていただきました。
明日、独標まで行かれるということでした。

ご飯の最中、支配人の方からの挨拶があったんですが、翌日は今シーズンで一番と言ってもいいくらいの快晴になるとか。
思わず心の中だけじゃなくて、リアルでガッツポーズをしてしまいました。
この支配人さん、気象予報士の資格もお持ちということで、科学的にも何故明日が快晴になるのかを説明してくださいましたが、そのへんの理屈はいまいち覚えていません…。
でも、とっても薀蓄なお話でした。

ご飯も食べ終わり、夕暮れです。
六百山がほのかにピンク色に染まっています。
丸山方面の岩場に登られている方もいらっしゃいましたが、この時結構薄着で足元がサンダルだったので、自分たちは山荘の裏手から夕日を眺めることにしました。

そして、山の一日が終わっていきます。
明日も良い日でありますように。
日没後のまだ明るい時間帯って、山のボーナスタイムですよね。
まさに山小屋に泊まる人しか、この時間をいられない特別な時間。
まだ小屋泊は二回目ですが、何者にも変えがたい時間です。

翌朝はスケジュールの都合上、夜明け前出発を予定していたので、消灯時間の9時くらいにお分に入り、就寝。