光のどけき春の日に。

関西発、ゆるゆる登山。

大台ケ原 -夏の終わりに、空中回廊を巡る- (day2)

こんにちは。


最近、仕事がとってもハードな感じでして、そんな中ふと(所謂現実逃避ってやつで)考えるのが、主に山のことだったりするって言うのも、いろんな意味で重症だなーっていう感じがしますが。

今のところ、今年に入って毎月登山のペースは維持してるんですけれど、ちょっと09月が予定で忙しかったり、天気が悪かったりで、山行のスケジュールを立てにくいなあ…という状態だったりします。

さて、大台ケ原山行の2日目の様子です。


と言うわけで、朝ご飯でございます。


基本的に干物の焼き魚好きなわたくしでして、しかもこの卵焼きが絶品で。
御飯をおかわりして、朝からもりもりいただきました。

今日もたくさん歩くことになるので、しっかりエネルギーを蓄えておかないといけません。

干物の横にあるのが、チェックインの際に注文させていただいたお弁当です。
これも楽しみ。

今回使わせていただいた部屋は、幸いにも入口に近い場所でした。
1日目のブログにも書きましたが、全体的なお宿の作りとしては、旅館と言うよりかは山小屋に近い造りになっています。
旅館的なテイストや空気は残っているので、山小屋初心者的には、非常に居心地が良いお宿でございました。


2日目の朝なので、ちょっぴり荒れていますが、お部屋の様子です。

お布団を敷くのはセルフサービスでしたが、上げるところまでやらなくて良いようですが、使ってシーツは外しておく、というのがルールのようです。
お部屋にお風呂は当然ありませんが、今回は新館を予約させていただいたので、おトイレ、洗面台はお部屋にありました。

あ、冷蔵庫はありません。
買ってきたけど飲みきれなかったジュースはベランダに出しておいたんですけど、朝になってもまあまあ冷たい状態でした。

さて、今回はこちらの登山口から入山いたします。

心・湯治館さんの休憩所の脇にはシオカラ谷に下りるルートの登山口があるんですけれど、まず今回の最大の目的地は大蛇嵓なわけです。

更に、東大台の登山道は一通り歩いておきたいという希望があって、まあ何と言うか、早い話が時計回りか反時計回りかどっちで行くのかっていうことです。

って言うことは、一番標高の低いシオカラ谷に下りることになるので、じゃあ谷をどっちから登るかがポイントになるわけですが、暫し地図とにらめっこして、反時計回りでまずシオカラ谷に下りるルートを選択するに至りました。


登山口には(急坂)と書かれていたんですけど、まだ序盤は緩やかな下りです。

ただ、このなだらかな斜面を見ると、結構下っていくんだなあ…という感じがしますが、そんなことよりこのなだらかな斜面に続く空の青さが素敵です。

何やら建物が見えました。

山の家ロッジの建物らしいんですが、Web検索してみても、この施設については特に情報に行き当たりませんでした。

急坂注意ってことで、序盤はちょっと警戒していたんですけど、ちょっと足元が悪い場所があるっていう程度だったのですが、歩き始めて約20分、こんな感じの確かに急坂っていう坂にさしかかりました。

下りが苦手なぼくですので、一歩ずつ身重に下りていきます。

上から見ると、結構高さを感じますので、ここを登るのは結構しんどそうです。


上の写真の下りが終わると、ちょっとだけまあまあ平坦な所に出るんですが、それも束の間、再度下りの階段がやってきます。

この階段はつづら折りになっていて、側面が結構斜面になっているので、こういう下りはかなり苦手です。
決して危険っていうわけではないんですけども。

つづら折りの階段はそれ程長くなく、むしろこの階段まで来ると川を流れる水の音がよく聞こえるようになるので、もうすぐシオカラ谷なんだなーって思うわけですが、階段はすぐに終わり、噂の吊橋が見えてきました。

吊橋の上から川を見下ろしてみると、とんでもなく澄んだ水が、かなりの勢いで流れているのがよく分かります。

この吊橋ですが、それほどの高度感もなく、普通に天気の良い日に渡る分には特に恐怖感を感じることはないと思います。

吊橋を渡りきった所から川原に下りることが出来るので、休憩がてら水辺にやってきました。

マイナスイオンってものが本当にあるかどうかは知りませんが、この水辺にいると澄んだ水が澄んだ空気を連れて来てくれるようで、クールダウンにはもってこいなロケーションでした。

濡れている岩が滑りそうで、おっかなびっくりで水際まで行き、川の水をすくって顔を洗いました。

下りばかりでそれほど汗はかいていませんが、冷たい水で顔を洗うとさっぱりしますし、ホッと一息つけます。

そのまま飲んでも差し支えはなさそうな水でしたが、自分のお腹があまり強くないことはよく分かっていますし、十分なドリンクがあったので、顔を洗うだけにとどめました。

そう言えば、近くで食事をとられている方がいましたが、朝ご飯のロケーションとしては抜群なロケーションなので、ちょっと羨ましかったり。

体も気持ちもクールダウンし、さあここから大蛇嵓までの登りが始まります。

地図を見る限りは、きつめな登りは多分二部制。
ひとまず尾根まで出れば、登りは緩やかになるはず!

登り始めて約20分くらいで、稜線っぽい所まで出ました。

原生林の淡い緑が太陽に照らされて、うっとりするくらい輝いています。

このまま暫くなだらかな稜線を歩きまして、微妙に下ったりする所もあったんですけれども、このあたりまで来ると、天気は晴れなのに、ややガスに始めたんですよねえ…。

シャクナゲゾーンに入ると、ちょっと足元が悪くなり、坂も急になってきます。

花の一つでも咲いてると、慰めにもなるんですけど、生憎シャクナゲの季節はとっくに終わっていますので、淡々と黙々と登っていく感じになります。

この辺りは結構シャクナゲの木が多かったので、次回はシャクナゲの季節にここを歩いてみたいものです。

急坂を登り切った所ですが、途中のシャクナゲゾーンの登りの時にも感じてはいたんですけど、ここに来て結構ガスってきましたよ…。

大台ケ原で2日間使うスケジュールを組んでいたので、どっちか一日は綺麗な景色が見えるかとも思っていたんですけども。

シオカラ谷から約1時間、大蛇嵓への分岐まで出ました。

ここまで来れば、あともうちょっとですかね。
確か、大蛇嵓までは概ね下りだったはず。

分岐から10分ちょっとの所まで出ると、右手に展望が開けたんですけれど、対岸の山がスパッと切れ落ちてまして、ものすごい眺めでした。

向こう側がこんな状態で、こっち側も同じ状態ではないってこともなさそうですけども、登山道脇とか、斜面にも木が生えてるので、下が見えないので、気づかないふりで先に進みます。

何やら、ちょっとした階段が見えてきました。
登りにくいこの階段を登り切ると。

大蛇嵓です…!

…ってか、相当ガスってます。


ちょっとズームしてみます。

紅葉の季節には、この部分も色づくんですよね、確か。
むしろ、このあたり一面色づくんですよね。

休憩がてら15分程ここでガスが晴れるのを待ったんですけど、結局一番ガスが晴れてたのは、到着直後だけだったと言う感じで。

折角なので大蛇嵓の一番先端まで行ってみたんですけど、この写真は後は目の前の岩すら見え無いようなガスに包まれてしまったせいか、高度感については感じませんでした。

足元の岩が滑るかも…という足元恐怖感は若干ありましたが。

時間があれば、ここでもうちょっとガスが晴れるのを待つこともできたのですが、足の遅さとこの後の予定も加味して、このあたりで展望は諦めることにしました。

大蛇嵓分岐まで戻り、そこから少し歩くと、間もなく牛石ヶ原に出ましたが、かなりなだらかな、まさに草原といった感じの場所でした。

…そして、なぜこのへんにくるとガスが晴れ、天気が良くなってくる!

まあこういうのはほんとにタイミングだし、場所によって全然状況は異なるので、大蛇嵓付近はガスったままかもしれないし、と自分に言い聞かせて先に進みます。

 # ちょっと戻ってみようかと思ったのは秘密。


牛石です。
多分、寝そべった感じの牛なんだと思われます。

色んな写真で見る限り、いまいち牛っぽくなかったんですけど、実際に自分の目で見ると、牛っぽい…んですが、やっぱり写真にすると、牛っぽくないと言う…。

まあでも、実際自分の目で見て牛っぽいと思ったので、それ前提だとこの写真も牛っぽく見える…と思う。

神武天皇像です。

大台教会を立てた方が、この像を立てた…ということらしいんですが、結構な大きさなので、正直ここまでどうやって運んだのか、ということの方が気になります。



牛石ヶ原を過ぎ、どんどん進んでいきます。

この辺りは、環境への配慮なのかこういった木道が一部に設置されています。
傾斜も殆どなく、非常に快適なトレイルでした。

…が、牛石ヶ原ではものすごく綺麗に晴れていたのが、ほんとの一瞬だったのか、このあたりに来ると、ちょっと曇りがちな天気になってきました。

神武天皇像から約20分で中道への分岐まで出ました。

ここには東屋があり、休憩には絶好のポイントだったりしたのですが、生憎先客の団体さんがいまして、外の岩に腰をかけてお昼休憩にすることにしました。

お昼御飯は心・湯治館さんで注文させていただいたお弁当です。
中身はおにぎり2個(中身は昆布と梅干し)、唐揚げ2個、漬物という構成でした。

すみません、昆布が苦手だったので相方の梅干しのおにぎりと交換してもらいました…。

でも、朝から3時間以上歩いていて、いい感じにお腹が空いていたので、このお弁当ものすごい美味しかったです。
個人的な感想としては、西穂山荘のお弁当よりこっちの方が好みでした。

この場所で割とのんびりとお弁当を食べて、あわよくばちょっとだらだらするつもりだったのですが、お弁当を半分くらい食べたところでちょっと天気が崩れてきまして、慌てて残りのお弁当を食べて、出発することにしました。

中道分岐の所でもそうだったんですけど、急に気温が落ちて(多分ガスのせい)、暗くなってきたので、とりあえず駐車場までさっと戻ろうかと。

それほど濃いガスではないんですが、正直視界は良くないですが、これはこれで幻想的で良い光景だと思うんですよね。

ガスにがっかりして、ガスにホッとした大台ケ原山行だったと思います。

…絶景ポイントではせめてガスは晴れて欲しかったですけどね!

13時半頃、大台ケ原駐車場に戻ってまいりました。
駐車場の車は、当然朝の段階よりは増えていまして、駐車場の入口方面のバスの駐車場には、何台かのバスが停まっていました。

大台ケ原駐車場の入口付近にあるお土産物屋さん兼軽食屋さんに入り、かき氷を食します。
自分がイチゴ、相方がブルーハワイです。
昔っからイチゴばっかり食べ続けてるんですけども、ちょっぴり貰ったブルーハワイ、結構美味しかったです。

このお店、店先に「氷」の旗を立ててたので、実は昨日来た時から目をつけていたんですよね…!

お土産は職場用のお菓子とか、定番のタオルやピンバッヂなどを買いました。

お店から出ると…、何と雨。

駐車場に着いた時には、いつ降りだしてもおかしくない感じではあったんですけど、単純にガスがかかってるだけなのかなあと思っていたのですが、あの天候の変化は雨の予兆というわけだったようで。

山行の間は降雨に遭わなかったのは大変な幸運だったと思います。

さて、そんなわけで08月の大台ケ原山行は終了ですが、前回の北アルプス山行に倣って(?)、2泊目は温泉旅館だったりしますが、その様子は次回のアップにて。