光のどけき春の日に。

関西発、ゆるゆる登山。

槍ヶ岳に登ってきたお話。

こんにちは。

 

f:id:knt-mns:20170829140342j:plain

てんくらの予報が4日とも絶望的に悪く(C判定)、天気に関しては完全に諦めていたのですが、予想通りの悪天候、という感じでした。

 

天候が悪かったので、スケジュールも一部変更せざるを得ない状況にもなりました。

(目的の槍ヶ岳登頂は果たせたので、結果オーライではありますが…。)

 

そんなわけで、08/22-08/25の3泊4日のスケジュールで槍ヶ岳に登ってきました。

 

【08/21】

・仕事上がりで電車で新大阪→信州さわやか号で上高地へ。

f:id:knt-mns:20170829142927j:plain

 初めて夜行バスに乗るので、3列シートのグリーン車を予約してみました。

 バスは何と最後部座席、心置きなく座席を倒す事が出来たのですが、座席周辺に熱がこもり、非常に寝苦しい…。

 結局、全く熟睡出来ずに08/22の朝を迎えることになりました。

 

【08/22】

上高地→槍沢ロッヂ。

f:id:knt-mns:20170829142942j:plain

 5時半頃、上高地到着。

 トイレ、登山届、服装、手荷物預かり等、ちょっと時間を要してしまって出発が6時半頃。

上高地出発時点でレインウェアを着込んでる人が少なからずいたので、ちょっと迷ったんですけれど、そのまま出発。

 上高地から横尾まで、ほぼ平坦。

 河童橋を過ぎてちょっと進んだところで、もうパラパラと雨が降ってきて、軽く絶望。

 横尾山荘横のトイレに忘れ物をして、慌てて取りに戻る等、ちょっと時間ロス。

 横尾以降は、少しずつアップダウンが始まり、登山道らしくなりました。

 槍沢ロッヂに到着のタイミングで12時だったので、予定通りロッヂ宿泊することにしました。

 夕方以降、ものすごい雨になったので、無理して登らなくて良かったなあ、と。

 ここ槍沢ロッヂにはお風呂があって、シャンプー石鹸の類はないのですが、それでも暖かいお湯に浸かれるだけでも、疲れが取れていくのがわかりました。

 夕食の後には、リピート山中さんの生ライブ。

 全くこういった予定があることは知らなかったので、嬉しい誤算でした。

 ライブ自体笑いあり、しんみりあり、非常に楽しいもので、山小屋の夜を心から堪能させていただきました。

 

【08/23】

・槍沢ロッヂから槍ヶ岳山荘へ。

 前日の夕方から夜中まで降り続いた雨も何とか止み、予定通り朝御飯をお弁当に変えてもらって出発。

 ババ平でトイレを借りましたが、非常に綺麗でした。

 (お腹の弱い人間なので、非常に助かる。)

 水俣乗越で朝のお弁当を食べましたが、中身はお酢の効いたちらし寿司で、非常に美味しかったです。

 ここから徐々に傾斜がきつくなり、つづら折れの道が増えてくるんですが、天狗原分岐あたりで雨が降り出したので、レインウェアの上着を羽織りました。

 確か、この当たりで槍沢ロッヂで同室だったおじさまに追いつかれる。(速いな。)

 このおじさまとは槍ヶ岳山荘までご一緒させていただきました。

 グリーンバンドより上部に出ると、雨だけではなく風が非常に強くなり、足を運ぶタイミング次第では、軽く体を持っていかれるレベルでした。

 天候が悪化し、ろくに休憩もとっておらず、補給もしていないので、殺生ヒュッテ分岐以降は足が止まり、息も上がって結構辛かったです。

 

f:id:knt-mns:20170829144649j:plain

 槍ヶ岳山荘の建物が見えたときには、心底ホッとしました。

 (…風雨とガスのせいで、全く槍ヶ岳は見えませんでしたが。)

 槍ヶ岳山荘でチェックインの手続きをしなくてはいけなかったのですが、レイングローブがなくて素手だったので、手がかじかんで全く字が書けませんでした。

 山荘まで一緒に登っていただいたおじさまとは別室になってしまったのですが、天候は相変わらず最悪だったので、お部屋でまったり。

 夕方頃、ちょっと頭が重いことに気付き…、頑張って水分を摂ってみましたが、少しずつ悪化していくように思えました。

 晩御飯はお腹いっぱい食べられたのですが、消灯になっても頭痛と息苦しさで眠れず。

 普段は横向きで寝るのですが、横向きになると肺が潰れるのか余計に息苦しくなってしまうので、上向きでかろうじて合計2時間程度寝る。

 

【08/24】

槍ヶ岳山頂、そして槍ヶ岳山荘から徳沢ロッヂ。

 朝、体調は明らかに悪化していました。

 頭痛、食欲減退等、とりあえず天候は悪いので、穂先は無理でも確実に今日は下山しないといけない。

 頭痛を何とかしたかったので、頭痛薬を飲むべく無理やり朝御飯を食べたのですが、お茶碗に半分をお茶で流し込むのが精一杯。

 続々と同室の皆さんが発たれる中、薬が効いてくるまで布団の中で息を殺して待ちます。

 30分もしない間に何とか効いてきて、頭も軽くなってきたので下山の準備。

 すると、穂先に登ってきた、と同室の人が一人帰ってきました。

 山荘周辺は結構風がありますが、穂先周辺や頂上付近は割と穏やかであるとのこと。

 とありえず初挑戦なので、どこまで行けるかは分かりませんが、行けるところまで行くことにして、穂先へ。

 一人登っていく人がいたので追いかけようとしたのですが、全くペースが違って、一瞬で単独になり、結構心細く、何度かもう降りようかと思ったのですが、ちょっとずつ登り、最後のハシゴの所で上から降りてきた人とすれ違う。

 

f:id:knt-mns:20170829155131j:plain

 上に数人いるとのことで、意を決して登る。

 「三点支持、三点支持。」そればかりを繰り返し、意識を集中させる。

 

f:id:knt-mns:20170829155149j:plain

 登頂。

 案の定、景色は1mmたりとも見えない。

 でも、登った、登れた。

 憧れの槍ヶ岳の頂上、いただきました。

 

 山頂で写真を撮っていただいた方に、下山もリードしていただき、無事山荘へ。

 がっちり握手をして、お礼を行って、8時頃から下山スタート。

 目標は徳沢園なのですが、下山も結構標高差があり、距離もあるので、槍沢ロッヂあたりで結構バテてしまいました…。

 08/25には帰らないといけないので、08/24中にできるかぎり距離を稼いでおきたいところなので、槍沢ロッヂではお昼ごはんにカレーを食べて更に下山。

 で、足が痛い。

 登山靴の中で足が異常に圧迫され、つま先も当たって痛い。

 靴紐を結び直したりもしてみたのですが、全く変化なし。

 両足とも庇って歩くので、無駄に体力使う上に、筋肉にも負担がかかる。

 横尾についた時は、もうよっぽどここで宿泊しようかと思ったのですが、翌日の歩行距離が1時間多くなってしまうので、最後の力を振り絞って徳沢へ。

 

f:id:knt-mns:20170829153913j:plain

 徳沢園での宿泊希望だったのですが、何とまさかの満室…ということで、徳沢ロッヂへ。

 (※ここで満室だったら、もうこれ以上歩けていないですね…。)

 ちなみに、お部屋は男女相部屋で1泊2食で1万円。

 女性が同室になると気を遣うなーと思ったのですが、6人部屋でもう一人は関西から来られた男性で一名という感じだったので、気楽に過ごせました。

 また、ここはシャンプーと石鹸があり、久しぶりに全身洗えてさっぱりしました。

 

【08/25】

・徳沢ロッヂ→上高地→和歌山へ。

 朝、すこし風は強いものの、まだ雨は降っていませんでしたが、歩き始めて間もなく雨となり、結局はレインウェアを着込むことになりました。

 最初はそこそこのペースで歩けていたのですが、下りパート(大したものではないのですが…)でつま先が登山靴に当たり、痛みが走る。

 超ペースダウンしてしまい、後から出発した同室の男性にも追いつかれ、追い抜かれてしまいました。

 今回、余裕があれば嘉門次小屋に寄りたかったのですが、20分程のロスになるので、泣く泣く諦めました。

 ぼくを途中で追い抜いた男性は、徳本峠の登山口で待っていただいてようで、ぼくが足を痛めていたのを知っていたからか、励ましの言葉をいただきました。

 時間的にもちょっと急いでらっしゃったかと思いますが、ありがとうございました。

 

f:id:knt-mns:20170829162602j:plain

 上高地には9時45分くらいに到着し、そのままバスに上手く乗ることが出来、平湯街道バスターミナルまで下りてきました。

 来る時はカーテンかかってたので、景色が全くわからなかったんですけど、大正池ってこんなに広いのか…っていう感動がありました。

 

f:id:knt-mns:20170829162627j:plain

 心のなかで、ひらゆの森に行きたかったのですが、相当雨が降っているのと、足が超絶痛いので、そのまま平湯街道バスターミナルの温泉に入りました。

 晴れていれば、笠ヶ岳が見えるとかでしたが…、全く何も見えず。

 お風呂、食事を済ませてバスで高山駅へ。

 そこから特急に乗って名古屋へ。

 名古屋からは新幹線で新大阪へ。

 新大阪からはくろしおで和歌山へ、というルートで戻って参りました。

 大雨の影響で高山からの特急が遅れていたので、新幹線の乗り継ぎが心配でしたが、最終的に間に合いまして、ただまあ新幹線は自由席だったので座れず、でしたが。

 

はい、そんなわけで年一回のアルプス遠征から無事に戻ってきました。

何か去年もそうでしたが、アルプスに行くと天候が崩れるんですよね…。

来年こそは、カラッと晴れたアルプスを絶景見ながら歩いてみたいものです。