山上ヶ岳 ~この冬、世界遺産を歩く。


こんばんは。

冬は冬で忙しい身ではあるんですが、月末に山に行けるかどうかが怪しかったので、12/08に山に行く、というところまで予定は立てていたんですが、実際に何処に行くか?っていうのは、直前まで決めかねていました。

直前に今シーズン初の寒波が来たんですけども、すぐに暖かくなってしまい、冬らしくない冬だったりしたのですけども、出来れば霧氷が、雪が見たい…って言うわけで、

 - 明神平
 - 大峰方面

この辺りが自分の中で候補に上がっていたんですけど、いまいち決め手にかけるというか、自分の中でテーマが明確じゃなかったんですよね。

高見山に行くなら普段杉谷側から登ってみようとか、明神平に行くならスノーシュー持って行こうとかもあったのですが、そもそもまだスタッドレスタイヤに交換してないので、明神平と大峰方面は厳しそうだなあ…とか。

ただ今回は出来ればチャレンジ登山にしたかったので、未踏峰の山がいいなあ…ということで、大峰方面に行きたい気持ちが高まってきたのですけど、直前情報でどうも洞川方面は凍っていないらしい…と。

そんなわけで、今回は大峰方面と言うか、主峰とも言うべき山上ヶ岳に登ることに。

山上ヶ岳については、10月に観音峰に行った際に洞川温泉に泊まったんですけども、翌日帰る際に登山口の場所を確認しておいたので、道が凍っているかびくびくしつつも、何とか清浄大橋手前の駐車場まで。

相変わらず出だしが遅く、9時10分くらいに登山届を提出。

このBOXですが、実は微妙に凍っていまして、まあ車の温度計も-1℃だったりしたので、当然かもしれませんけども、中の紙類もちょっぴり湿っていました。


清浄茶屋(でいいのかな?)は営業を終了しているようで、駐車代をどこで払えばいいか分からなかったんですけども、むしろ必要かどうかも分からなかったんですが、やっぱりお金はいるみたいです。

上の看板のすぐ横に郵便受けがあり、そこに封筒にお金を入れてお支払いいたしました。

橋手前の案内図で本日の大体のルートを確認するときに気付いたのですが、大峯山って世界遺産の一部なんですよね。

吉野~大峯~熊野に続く、あの道(の一部)です。

清浄大橋を通ります。

駐車場には登山者と思われる車が一台だけ停まっていたのですが、はるか先行しているようで、このあたりでも全く人の気配はありません。

9:21

女人結界門です。

大峰山と言うと、山頂付近の様子よりも、この門が有名だったりしますよね。
そう言えば、山頂の様子って写真でも見たことがない気がする。

まったりと登り始めます。

階段は控えめで、登り坂が多めな感じで、序盤はとにかく淡々と登っていく感じでした。
何処と無く、稲村ヶ岳の登山道をちょっと思い出してみたり。
まあ、同じ大峰山系なので、似てる部分もあるのかなあ。

9:33

一ノ世茶屋…らしいんですが、特に建物もないので、ここがほんとに一ノ世茶屋かどうか分からなかったのですけども、ここが一ノ世茶屋のようです。

下山してから調べると、元々あった建物は廃業(?)後暫く残ってたそうなんですが、何年か前に撤去されてしまったとのこと。

こういう鉄の桟橋があるところまで稲村ヶ岳にそっくり。

以前この手の桟橋で全てコケたせいで、ちょっとトラウマに近い苦手意識があったりするので、かなり恐る恐る歩いています。

まあ、濡れてたり、ソールがつるつるになっているか、っていう条件じゃないとそうそう滑らない、とは思うんですけども。

木階段もあります。

これも濡れてると滑るんですよね。

暫く行くと、落ち葉の絨毯がありました。

12月に入っているので、紅葉なんてとっくに影も形もありませんが、紅葉の残り香っていうところですかね。

カフカしてて、歩くのが気持ちよかったです。

10:06

一本松茶屋まで来ました。

中は無人で、かつ若干暗いので、ちょっと通り抜けるのが怖いんですけども。

山に登ってて思うのは、こういう木々の逞しさだったりします。
これって、もう枯れちゃってはいますけれど、岩の上に張りだしてるんですよね。

おっと、木階段が凍ってる…?

先日の寒波で降った雪が残ってる感じではありますが、今シーズン初めての雪です。

…雪、と言うか、ちょっと溶けて凍った感もあるので、登る時は結構慎重に登りましたが、むしろ怖いのは下りだよなあ。

ここは赤石原という場所まで来たらしいですが、お助け水まで20分くらいらしい。

結構おっきな木の切り株…なんですが、この角度だとよく分からんですね。

大台ケ原の説明図にもありましたが、苔って生えてる場所で全然形が違うんですよね。

10:44

前の看板から23分かかりましたが、お助け水でございます。
左の社の下に水が溜まってるんですけど、ここから汲む感じ?

この樋の水を受ける感じ?

まあでも細々としか出ていないので、ペットボトル一本をいっぱいにするにも結構時間かかりそうな。

…ちなみにお腹弱い人なんで、例によってちょっと手にとって顔を洗う程度です。

登山道横の木製の柵の手すりに雪が。

ふと見上げると、結構いい天気なんだな、これが。

気温も高くて、この調子だと山頂方面まで行っても霧氷は見られなさそうでは、あるが…。

折角なので、雪を手にとってみる。

降ってから時間が経っているようで、あんまりふわふわ感がありません。

お助け水以降、少し標高が上がったせいか、いやむしろ日裏になるせいか、山肌に(残)雪が増えてきました。

足元は凍っているようで、凍っていないような感じで、まだアイゼンを付けるのはタイミング的にも早そうでした。

遭難者供養のお地蔵さん。

むしろ、ここからまだ2km以上もあるのか…というところに。

登山道が抉れて側面が壁のようになってるわけなんですが、そこに霜柱を見付けました。

11:11

洞辻茶屋に到着。
相変わらず、人っ子一人いません。

ここを進むと吉野ということで、やっとこの道に突き当たりました。

そうです、大峰奥駈道です。

洞辻茶屋の中を進みます。

茶屋をやっている頃だと、賑わうんだろうなあ…とは思うのですが、まあこの状態だと、誰かいると普通にびっくりしそうで、ちょっと怖かったり。

ちょっとこの茶屋の軒先を借りて休憩をしたのですが、この一番奥(山頂側)のテーブルでバームクーヘンを食べました。

そう言えばここ、docomoの電波がLTEで入っていました…!

茶屋の裏におトイレがある…ということだったのですが、既に茶屋の営業シーズンが終了しているので、おトイレも終了していました。

手洗い水の桶?の水が凍っていました。
結構この氷、分厚くてちょっと触ったくらいでは割れそうにはありませんでした。

この日の空は真っ青で、太陽が燦燦と輝いています。
寒いだろうなあ…とソフトシェルジャケットを持ってきたのですが、気温が高いのでザックの雨蓋に挟まれたまま、全く出番がありません。

お隣の稲村ヶ岳にはマンモスがいますが、ふとこの木の造形を見てると…、湖面から首を出してるネッシーに見える…と言うのは、ちょっと強引でしょうか。

標高が上がってきたので見晴らしも良くなってきたのですが、いまいち方向がよく分からず、見えてるのが何山なのか、どちら方面なのかがよく分かっていません。

…とは言え、ちょっと手前の木が邪魔で、景色ははっきりと見えません。

11:35

だらにすけ 花丑出店。

以前、この久保治さんには洞川温泉で宿泊したことがありまして、初の洞川温泉宿泊だったんですけれど、行者さん通りが凍っていたのをよく覚えています。

11:38

だらにすけ松清店


ここで分岐点です。

右手が新しいルートのようですが、どうも階段地獄っぽい。
「足にくる」なんて書かれると、ちょっと登る気がおきませんよね…。

と言うわけで、旧来からあるルートを選択。

油こぼしはこの様子だとちょっと凍ってそうだし、やや不安もあったのですが、とりあえず行ける所まで行ってみる、っていうことで進みます。

視界が開けました。

ここから山肌に沿う感じで階段を登るルートになり、ちょっぴり高度感が出てきます。

この写真だとあまり長さがわからないかと思いますが、50cmくらいはある氷柱です。
岩肌がちょっとくぼんだところに出来ていていました。

そろそろ怖くなってきたので、アイゼン装着。
お手軽なチェーンアイゼンにしようかと思ったのですが、雪球が出来るのが気持ち悪いので、今回はアンチスノープレートのついたマウンテンダックスの6本爪アイゼンを選択。

油こぼしです。

見上げると、結構高いなあ…と言う感じで、所々凍ってるのがちょっと嫌な感じ。
今回は単独ですし、他に登っている人もいなさそうなので、とにかく慎重に、慎重に登っていきます。

何とか登り切ったので、写真を撮ってみる。
さすがに登ってる時に写真を撮る余裕はなく。

足元がしっかり凍ってるので、アイゼンがしっかり利きます。
毎回思うんですけども、このアイゼンが氷を噛む感触とか、噛んだ時の音がすごく好き。

12:04

油こぼしをクリアすると、鐘掛岩の真下に出ます。
ちょっと興味はあったんですが、危なそうな気がしたので、帰りに気が向いたら寄ることにして、今回はスルーで。

大峯山 等覚門。

大峯にはこの門を含め、全部で4つの門があり、すべての意味があるらしい…っていうのを、帰ってきてから調べ物をしていて知りました。

四門…とか、某格闘漫画みたい。

ここを降りた所で、今回の登山で初めて人と出会いました。
あちらの方も単独で、男性の方だったんですけど、既に山頂方面に行かれて、今から下山するところとか。
清浄大橋から先行されている方だろうなあと。

そして、やっと宿坊が見えました。

直線距離にすれば結構近いので、もうすぐだと思っちゃったんですけど、ここからが微妙に遠くて、結構キツかった。

中途半端に凍ってるので、アイゼンの付け外しをすると時間がかかる、アイゼンのまま行くとバランス取りづらくて時間がかかる、という嫌なパターンで体力を削られる…。

何か、大台ケ原で見たような岩岩。

宿坊直下の石階段まで到達しました。
この階段も凍ってて、凍ってない所をアイゼンで踏むと滑るし、やや心が折れかける。

当然宿坊も既に営業終了していまして。
いつか宿泊してみたいなあ、とも思ったりしています。

大峯山寺の門。

あともうちょいで山頂、っていうところなんですけど、結構ここに来るまで時間をかけてしまったので、体力的に結構しんどい…。

ってなわけで、大峯山寺の境内へ。
奥に大きな仏具が置いてありますが、むしろ探してるのは山頂でして。
この左手の方に何かあるらしかったのですが、立ち入り禁止って書かれていたので、お寺の聖域っぽいので、ここではなさそうで、引き返す。

何か動物の足跡が。

そう言えば、登山道にも足跡以外の痕跡が残ってたりしましたが、同じ動物でしょうかね。

大峯山寺も営業を終了していまして、途中で唯一すれ違った方が仰っていたように、本気で人っ子一人いません。

境内をうろうろしてると、こんな看板を見付けたので、指差す方に行ってみる。

12:47

はい、到着!

ここ山頂!

もうちょっと先にここより高いピークっぽいところがあるけど、もう今はここが山頂ってことで!

3時間くらいで登れるかなあ…と思っていたのですが、一応冬場ってことと、初めて山ってことと、その他諸々の条件の中、自分なりには頑張りましたが、ちょっと納得いかないタイムで。

まあ、そんなことより下山もそこそこの時間がかかると思われましたので、ここでとっととお昼御飯にします。

まぁ、この天気でこの景色を見ながらの御飯とか、ここまで来るのに結構な時間がかかったのはもう忘れた!

御飯の後で、気になってたピークの方に行ってみる。

湧出岩、だそうで。

そう言えば、地図に湧出岳って書いてあったけど、ここか…?

何かこの立ち枯れした木が大台ケ原を思わせます。

…と、四国剣山の方もこんな登山道だったなあ。
剣山から次郎笈までのルート、来年こそは行ってみたいなあ。

昼食後、元のルートで一旦大峯山寺の境内に戻ろうかと思ったのですが、日本岩って一体なんだろ、ってことでそっち方面と思われる方面に歩いてみる。

結論的には、この写真の岩が日本岩っていう岩らしい。

方向案内板。

で、丁度中央の山の連なりが水越峠を挟んで金剛山と、大和葛城山です。
案内板のおかげではあるのですけれど、水越峠のおかげでこの二つの山は何とか識別できるようになってきました。

峠から金剛山へ続く稜線付近からひょっこりPLの塔と思われる塔が顔を出しています。

…で、ですね。

あまりに近すぎて全く気づかなかったんですけど、大日ヶ岳と稲村ヶ岳なんですよね、これって。
ってことは、御飯食べながら見ていたのは、大日ヶ岳、稲村ヶ岳、弥山、八経ヶ岳…っていう、大峰山系オールスターだった、という。

高見山とか大台ケ原方面らしいのですが、大台ケ原はともかく、高見山は識別したかったんですけど、残念ながら帰ってきて写真を見ても分かりません…。

しかし、空気が澄んでいて、ガスは全くなくって、ほんとに絶景でございました。
山頂花畑と言いつつ、お花はないわけで、この場所を知ってたら、このへんで御飯にしたのになあ…っていう。

中央あたりに見える集落が洞川温泉かな?
ここから見ると結構遠いですね。

角度を変えると、まさにオールスターでした。
いやー、人もいないし、御飯食べるならこのポイントだったなあ…。

もう少し日本岩でまったりしていたかったのですが、既にこの時点で13:30だったので、後ろ髪を引かれつつ立ち去ります。

この辺りも厳冬期なら霧氷ゾーンだったんだろうなあ。

あ、数日前に稲村ヶ岳に登られた方のレコを見ると霧氷でものすごく美しかったようですが、今日はさすがの稲村ヶ岳も霧氷はほぼないように思われました。

日本岩から下るルートだと、宿坊直下の二手に分かれる所に行き当たりました。

…あの時、正面のルートに進んでおけば!(しつこい)

西の覗です。

冬場で岩場も凍ってそうだし、ちょっとスルーしようかなーと思ったりしたんですけど、

岩場から下を見ると、超高い…!

ここですよね、縛られて吊り下げられるのって。

霧氷がなくってちょっと残念な山行ではありましたが、逆にこの冬場にこれだけ綺麗に晴れる事も珍しいですし、これはこれで貴重な体験でありました。

雪に手形をつけてみました。
めっちゃ冷たくて、手が悴んでカメラのシャッターを切れませんでした…!

そして、下山路です。
ここを直進すると、鐘掛岩、油こぼし方面なんですけど、下山路には使用不可、ということみたいです。

鐘掛岩をちゃんと見ておきたかったんですけども、あまり時間もないですし、大きな寄り道で時間ロスになるので、鐘掛岩は次の機会に、ということで。

…で、この階段、やっぱり下りでも足にきますね。

凍ってる所と凍っていない所があって、その度にアイゼンを付け外しするわけにもいかず、アイゼンがないと危険なので、そのまま歩いたら木階段にアイゼンが食い込んで転けそうに…。

こういう雪が少なく、氷が多いシチュエーションだと、チェーンアイゼンの方が良かったかもしれません。

大日ヶ岳、稲村ヶ岳ですね。

いつかは、縦走できるようになりたいなあ。
…とりあえずは、さっさと起きて、もっと早い時間に登山口に取り付くことから始めないとなあ。

16時前に、何とか下山。

下りって非常に単調で、集中力が途切れがちになるせいか、何度も足をぐりっとしてしまったんですけど、特に怪我もなく帰ってまいりました。

清浄茶屋付近のおトイレは閉鎖されていました。

母公堂のところや、観音峰登山口のところにもトイレはあって、そちらは使用できるようです。
っていうか、観音峰登山口のトイレを今回お借りしています。
トイレの便座が暖かく、何故ここに募金箱がないのかと毎回思う次第。

洞川温泉は何と先日から温泉設備故障のため、浴場で温泉が使用できない状態になっているため、天の川温泉まで来たんですが、何と定休日。

前回洞川に来た際に今西商店で買ったプリンとロールケーキを冷蔵庫に入れたまま食べるのを忘れてしまっていたので、今回購入しようとしたら、残念なことに売り切れ。

ダブルでしょんぼりしつつ、天川村から帰ることになったのですが、奥の山が夕焼けで輝いてるのを見て、ちょっと気分を取り直す。

結局、天川村から1時間程度車を走らせ、奈良県五條市金剛の湯へ。

お湯的には、ここものすごく柔らかくて、とろみがかっていて、温度も適温で、ものすごく好みの泉質なんですよね。
下山後はすぐに温泉で汗を流したいところではあったんですが、今回も金剛の湯、大変良かったです。

そんなわけで、初山上ヶ岳は無事終了となりました。
登山道の凍り具合的な意味でコンディションが悪かったりで、時間がかかってしまった感じではあるんですが、ちょっと自分、行動食を取らなさ過ぎかもしれません。
山頂での御飯が楽しみにしていて、あまり御飯前に出来れば食べたくないっていう心理が働くせいか、どうしても行動食を抑え気味にしちゃうんですよね。
なので、コンディションもそうですけど、そのあたりの管理も甘かったんじゃないかなあって。
今後は全体の山行時間にもよりますけど、もうちょっとコマ目に行動食をとるようにしたいと思います。

…そして、インソールを標準のに戻したGARMONTのRamblerなんですけど、やはり下りで親指が爪先に当たりまして、爪が黒くなるところまでいきませんでしたが、指先がじんじんしてちょっと痛かった。
正直、インソールを戻すと、縦の圧迫感はちょっとマシになったんですけど、前後に関してはやはり大差がない状態で、ここまでくるとやはり靴そのものがあんまり足に合ってないんだろうなあ、という結論に至りました。
ぼくも大多数のライト登山者同様、下りが非常に苦手で嫌いなんですけども、靴がこの状態だとこれ以上どうしようもない気がします。

足首についてはテーピングを今回もやりまして、これが非常にいい感じでした。
テープが足元に張り付いてるだけで、ものすごく肉体的に安心感を感じるんですよね。
膝についてはサポーターをはめていたんですけど、登りでズレてしまい、多少直したのですが、下りでもすぐズレてしまい、あまり効果はなかったなあ…と。
こうなればちょっと面倒ですけど、膝もテーピングしてみるか…?