【旅行記】立山黒部、雪の大谷・黒部ダム (後編)
平地での日の出は4時半頃だったようですが、ちょっと早起きが辛いので、山の日の出に合わせて起きることにしまして。
外に出るともう普通に明るい状態で、高い山には既に朝日が当ってる状態でした。
みくりが池温泉前のテラスからでも良い景色は見られるんですど、ちょっと登った所に地獄谷展望台がありまして、ここが三脚スポットになってるようでした。
ブルーアワーを見に来た、撮りに来た人は既に1時間前からここにいるので、そろそろ撤収…と言った頃合いでした。
旅記2日目
日の出を待つ。
地獄谷展望台から地獄谷を挟んだ正面には大日三山があるんですけど、ちょっと視点を変えると剱岳がチラリと見えます。
ほんとチラリレベルですけど、前に立山に来た時は、殆ど見られなかったので、個人的にポイントの高い瞬間でした。
時間とともに、どんどんと山肌が薄いピンク色に変わっていきます。
真砂岳付近からのご来光。
大日三山全体がほんのり焼けています。
画面中央やや下の丘的なところでも誰かが三脚を立てていました。
地獄にも朝が来ました。
みくりが池はまだ雪と氷に閉ざされています。
一ノ越、浄土山。
立山三山。
朝日が照らし出すこの僅かな瞬間だけの景色を堪能し、お宿に戻ります。
みくりが池温泉の朝御飯。
朝御飯はバイキングでした。
ぼくは食に対するこだわりがない人間ではあるのですが、単純に好き嫌いが多い人間でもありまして。
バイキングって、自分の好きなもの、食べられるものだけを重点的に食べられるので、自分としては結構ありがたかったりします。
(下手に和食膳とかになると、正直ほんとに食べられないものだらけって時があるので…。)
そう言えば、みくりが池温泉のスタッフのお姉さんが何処かで見たTシャツを着ていたので、思い切って「剣山頂上ヒュッテのTシャツですよね?」って聞いてみたら、かなり驚かれてしまった。
確かにそのお姉さんが着ていたのは剣山頂上ヒュッテのTシャツだったんですけど、ここ立山で「剱岳」じゃなくて、「剣山」の名前が出たことに驚かれた様子…。
割と自分たちの地元にもちょっとした縁がある方のようで、山の出会いってほんと不思議なもんですね。
今回はちょっと慌ただしかったけれど、次回はもうちょっとゆっくり泊まりたいなあ。
割と心に誓ってみる。
室堂に向かう。
みくりが池温泉を出て、振り返る。
昨日来る時には、全く見えなかったみくりが池温泉の姿。
多分、これくらいの天気なら普通に室堂辺りから見えますよね。
そしてこう見ると、みくりが池温泉って素晴らしいロケーションのお宿ですね…!
太陽はもうかなり高く上がり、ちょうど立山三山の遭うに位置しています。
ちょっと足元の雪が一度溶けて凍ったせいか、ちょっと滑って歩き辛い感じ。
一応アイゼンは持ってきてるんですが、どうせつけてもすぐに外すことになりますし、アイゼンが必要なコンディションとは思えなかったので、慎重に見極めながら歩を進めました。
あっと言う間に室堂が見える場所まで。
もう結構人がいます。
朝イチのバスで上がってきた人か、それとも周辺の宿泊した人か。
そう言えば、ホテル立山の宿泊客っぽい集団がツアーで室堂周辺散策していたので…、この時間ならやっぱり宿泊客ですかね。
この後、室堂駅に入り、トイレを済ませつつ、お土産を購入。
ここで買いましたのは、定番中の定番である「雷鳥の里」でございました。
他に良さげなのはあったんですけど、前回八ヶ岳に行った時のお土産で買ってきた雷鳥の里の評判がすこぶる良く、自分的にも好みの味だったので、頑張って2箱購入いたしました。
手に持って歩くのが嫌だったので、ザックの雨蓋に強引に挟み込んでやりました。
これが出来るから雨蓋付きのザックが好きなんですよね。
雪の大谷ウォークへ、進む。
で…、雪の大谷ウォークの開場が9:30っていうことで、まだ30分以上時間はあったんですけど、ギリギリに行って混雑に塗れるのも嫌だったので、8:45くらいに広場に出てきたんですが、予想通りと言うか何と言うか、既にそこそこの人が開場を待っているような状態でした。
噂には聞いていましたが、激しく異国情緒溢れる状態で、この広場にいた中で、日本人は多分少数派だと思った。
そして、ふと振り返ると浄土山、立山三山が。
何となく室堂駅が手前にあるせいか、これらの山は見えないものだと思いこんでいたので、気付いた時はちょっと嬉しかったな。
先入観じゃなくて、ちゃんと山の形とか方角を考えないとね…。
ロータリ除雪車三代目「熊太郎」。
実は、この除雪車を見るのを結構楽しみにして来たんですよ。
だって、この除雪車が雪の大谷を作ってるんですよ?
まさに隠れた主役ってやつですね。
構造的には、前のロータリでかきあげた雪を斜め上に飛ばしてるんだなーとか暫らく観察。
なんてぼんやりしてると…、
列が動き出した!
まだ九時過ぎなのに、広場に人が集まりすぎたせいか、早めの開場をしてくれたみたいです。
9時半スタートだと、扇沢駅の下山がかなり遅れてしまうので、上手く回れたら、元々予定していた便に乗れるかも。
ラッキー。
青空と雪壁。
バスよりはるかに高い雪壁。
ようこそ!
念願の雪の大谷ウォーク、来ちゃったんだなあ。
来れたんだなあ。
雪にも層があるらしい。
除雪の様子。
こういう写真を見ると、実際の様子を見てみたくなりますよね…!
振り返って、見る。
そして、ここが雪の大谷最高点、今年は16メートルだそうで。
ただ、去年が19メートルと、今年より3メートルも高かったらしい…っていう情報を知ると、ちょっと残念感が出てきますが、そもそも平均は16メートルってことなので、可もなく不可もなくっていうところでしょうかね。
パノラマウォークから室堂駅に戻る。
雪の大谷ウォークの終端まで来て、また振り返ってみました。
後ろに浄土山が見えますが、ここまで来ると結構雪壁が低くなってきましたね。
このまま来た道を戻ることもできますが、人の流れに逆らうことになるので、パノラマウォークに進むことにします。
どーんと正面に大日岳が見えたのですが、ぼく的には角度がついて見えやすくなった剱岳に目を奪われていました。
アップにしてみます。
そう言えば、このタイミングで別山方面?にヘリコプターが飛んでいきました。
多分荷揚げのヘリだと思う…多分。
この辺りで、雷鳥いないかなーってかなり目を凝らして観察してみたんですけど、雷鳥の姿は見えませんでした。
今回は雪の大谷と黒部ダムがメインで、雷鳥については会えても会えなくてもいいや、くらいな感じだったんですけど、やっぱりいざ来てみると会いたくなってくるもので。
カメラも望遠レンズを持ってきたら良かったかなーなんて思ったりしていました。
白い雷鳥を見られるのはこの時期だけっていうことで…、まあ今回は残念でした、っていうことで。
パノラマウォークはまさにパノラマって言う感じで、みくりが池温泉は立山の懐っていう感じでしたが、ここからは山々が広く見渡すことができました。
実はこの道、結構足元の雪が曲者で、固い所はそこそこ固いんですけど、柔らかい所はかなり柔らかく、結構踏み抜いたりしていました。
少しずつ室堂駅が近づいてきます。
前々から予定していたのが、室堂駅10:10発のバスに乗ること、だったのですが、何となく間に合うかも…っていう時間帯だったので、ちょっと焦ります。
まあ、この景色を前に焦って歩いても仕方ないと言うか、もったいないだけではあるんですけど、当日もまだもうちょっと予定があったので、乗れるなら乗りたいっていう葛藤の中で歩きます。
立山と室堂駅。
まだまだこの時期のこの山は登るレベルにはないので、今回はこの景色を見られただけで、本当に満足です!
広場に戻ってきました。
この時点で10時をちょっと過ぎた所だったので、少し早足に駅に入りまして…、無事に10:10のバスに乗れて下山開始。
大観峰、そして黒部ダム。
大観峰駅の上には展望台があって、事前に計画ではそこで写真撮影タイムを設ける予定だったんですが、行きは時間が合わず断念したので、帰りこそはと思っていたのですが、予想以上の混雑で泣く泣く断念。
若干しょっぼりしつつロープウェイ駅に向かったんですが…、
ロープウェイ乗り場からでも、十分後立山連峰が見られた、っていうオチ。
この後すぐにロープウェイが来たので、あまりゆっくりと撮影してる時間はなかったんですけど、今回これで充分です。
黒部ダムから、扇沢駅に。
黒部ダム到着。
天気さえ良ければ、ちゃんとここから立山が見られるんですね…。
ダムの外側を覗き込んで見る。
さすがにこれ以上覗き込む勇気は、なし。
そして、最後のトロリーバスを乗るために、駅へ。
人も少なかったので最前列をゲット。
(ちょっと角度が悪いので、前の様子はよく見えませんでしたが…)
終点、扇沢駅に到着。
それほど、と言うか、殆どトロリーバスの知識はなくって、今回このトロリーバスが無くなるっていうニュースから一気に動かした旅行計画ではありましたが、これにて完結です。
いざ無くなると寂しくなると言うか、野次馬的なところも正直あったりするんですけど、そういうきっかけがないと、こういう大きな旅って動かしにくいですからね。
ちょうど12時過ぎの扇沢駅です。
一番下の無料駐車場は結構車停まっていますが、上の有料駐車場はガラガラですね。
これが本来の04月の平日の様子かどうかは分かりませんが、少なくとも空いてるであろうという前提で動いてきたので、この状況は歓迎すべき状態ではあります。
公共交通機関を使う旅行って、これまで殆どしたことがなくって、それが一番の不確定要素だったので、もしこれがなにか間違って混雑でもしていたら、こうも上手く回っていなったかもしれません。
04月~05月は結構仕事も忙しくて、だらだらな旅行記になってしまいました。
先程立山黒部アルペンルートのホームページを見ると、雪の大谷がいま高さが14メートルになっているとのこと。
これから梅雨、夏に向けて、どんどんと雪は溶けていって、壁は低くなってしまうんだと思います。
ほんとにあの季節に、一番雪壁の背が高い時期に来ることが出来たのは、実に幸運以外のなにものでもないと思います。
一番背の高い雪の大谷ウォークを歩いて、残雪期の立山の景色を眺めて、雪の残る黒部ダムを見て…、そしてトロリーバスに乗って。
初日の雪の大谷ウォーク中止発表があった時は、翌日の天気も分からなかったので、何かを諦めなきゃいけないっていう気持ちになっていましたが、結果的に前後が入れ替わっただけで、全ての予定を無事にこなすことが出来ました。
今回も良き旅になりました。
ありがとうございました。
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【2018/05/22追記】
次回、立山黒部に来るのは、夏にしよう、と思っています。
今回は雪の大谷ウォークがメインで、黒部ダムがサブっていう位置づけでした。
と言うのも、春の黒部ダムは水位が低く、遊覧船も放水もやってないんですよね…。
そんなわけで次回は黒部ダムをメインに据えて、また来ることにします。